No.34 & No.35(2022)
第43回未来医学研究会大会
花粉を媒体としたインフルワクチン拡散システム
ソニー株式会社 服部 貴司
 2019年12月に中国武漢市で最初の症例が報告されて以来、COVID19の感染が世界中に拡大し、2020年3月11にWHOがパンデミックを宣言、2021年10月27日時点で感染者数約2.4億人、死亡者数約500万人を数え、現在も感染の拡大が続いている。昨年から世界各国でロックダウンが実施され、全世界民が見えないウィルスの恐怖、外出禁止による閉塞感、経済や雇用の悪化による生活の不安感を抱え、まさに極限環境に陥ったと言っても過言ではない。
 一方、ワクチンや治療薬が確立されている季節性インフルエンザにおいても毎年流行が発生し、世界中に多大な影響を与えている。特に米国ではインフルエンザにより毎年数多くの方が亡くなり、死者数減少の兆しが見えない。その理由として、既存ワクチンの普及率がなかなか上がらないことや、インフルエンザが複数の亜型を持つため既存ワクチンの効果が限定的な場合があること、米国民の感染予防意識の欠如により予防対策が十分に取られていないことが考えられる。
 そこで本稿では主に米国をターゲットとし、国民の感染予防意識やワクチン接種有無に左右されることなく、普段通り生活する中で無意識のうちに国民の間に集団免疫が醸成される社会システムの構築を目標とした。
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