No.33(2020) p.11-13
特集I先端生命医科学研究所創立50周年記念
先端生命医科学研究所 創立50周年記念行事
東京女子医科大学 先端生命医科学研究所 松浦 勝久

 2019年7月6日に先端生命医科学研究所創立50周年の記念行事を新宿の京王プラザホテルにて開催いたしました。

 先端生命医科学研究所は、1969年に医用技術研究施設として発足し、1976年に医用工学研究施設を経て2001年に現在の名称に改称し、本年で50周年を迎えました。世界に先駆けて開講しました社会人に対する系統的医学教育(バイメディカルカリキュラム)の卒業生は50年を経て2000名を超え、医療産業会で活躍されています。また2000年に大学院医学研究科の中に先端生命医科学専攻を開設し、バイオマテリアル、細胞シート等の再生医療、スマート治療室等の医療機器開発など常に新しい医薬・医療機器産業の創出に向けた研究・教育に邁進し、数多くのアカデミア及び産業界でのリーダー、研究開発者の育成を実現し、先端医療の発展に大きく貢献してまいりました。これも一貫した医学と理工学の融合を目指す本研究所の学際的研究教育の環境を支え続けて頂いた学内外の多くの皆様方のご支援とご厚情の賜物であり深く感謝しております。今回はこの50年の節目に本研究所の歴史を振り返るとともに、皆様方と未来を展望することで、令和元年を新たなスタートとして本研究所をさらに発展させるべく記念行事を開催させていただきました。

 当日はご来賓を含む378名の方々にお越しいただき、会場は立ち見が出るほどの盛況となりました。記念式典では、清水所長の開会の挨拶の後に、小池百合子東京都知事、岩本絹子理事長、丸義朗学長、文部科学省 大臣官房 サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官 菱山豊様、厚生労働省 大臣官房 審議官 佐原康之様、前経済産業省 技術総括・保安審議官 福島洋様よりご祝辞をいただきました。また岡野名誉教授・特任教授より「研究所の50年の歩み」と題して、細胞シート工学を基盤としたこれまでの数多くの成果をご紹介し、清水所長、村垣副所長からは、「研究のこれからの50年」と題して、未来医療を創造する研究所の展望についてご紹介いたしました。

 記念講演会では、山形大学参与の嘉山孝正先生より「医療革新と学会 -学・官・産連携」、自治医科大学学長の永井良三先生より「情報時代の医療開発研究」と題してご講演をいただきました。

 記念祝賀会では、岩本絹子理事長、丸義朗学長、松野博一衆議院議員より祝辞をいただき、国立研究開発法人 科学技術振興機構顧問の相澤益男先生のご発声のもと乾杯が行われ、祝宴開始となりました。その後も、経済産業省 商務・サービスグループ 政策統括調整官の江崎禎英様、早稲田大学副総長の笠原博徳先生、株式会社日立製作所執行役員常務の渡部眞也様、公益財団法人テルモ生命科学振興財団理事長の三村孝仁様よりご祝辞を頂戴いたしました。祝賀会では、当行事に併せて作成しました研究所紹介ムービーや各研究者の研究紹介ポスターの紹介、開発品の展示を行い、より一層研究所や各研究者への理解を深めていただく趣向を凝らし、また会場内では産官学連携を進める本研究所の行事ならではの異業種間のネットワーキングも活発に行われ、ご出席の方々より、「先端生命医科学研究の総合力・団結力に感銘した」など、お褒めの言葉を数多く頂戴いたしました。

 祝賀会の最後では、村垣副所長の閉会の挨拶の際に、研究者一同が檀上に上り、大和教授の一本締めでお開きとなりました。

 多くの学内関係者の皆様のご出席を賜り、さらには本研究所の研究教育活動に常日頃よりご支援いただいておりますこと、研究所一同改めまして感謝申し上げますとともに、今後も変わらずご指導、ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

図1 祝賀会終了後の関係者記念写真 

(2020年3月23日受理, 2020年3月23日公開)