No.32(2019) p.77-78
特集Ⅲ未来医学研究会のいま
「未来医学の進展」を楽しく探求する日々
正木 人志
BMC33期の卒業生として近況を報告する。
BMC卒業以来17年経過し、BMCの経験が生きている体験は数え切れないが、紙面の関係上、以下に3点だけ記す。

1. 日常業務の底上げ
製薬会社のファーマコビジランス業務には、薬の安全性に関する法規制に対応する役割もある。この際、患者情報を医学的に理解出来ないと正確な対応は出来ない。まがりなりにも、BMC卒業以来17年、私が業務を遂行できているのは、BMCで培われた医学的知識の基礎があるからと感謝している。

2. 未来医学への探求心
BMCは私に未来の医学への興味をかきたてて下さった。特に以下の二点に興味を持ち、その後も進展を探求している。
① 授業において、セントラルドグマによる精妙な生命誕生の仕組みをご教示いただいが、人類はその生成法を有用に応用出きるか?例えば、糖類獲得のため、人工光合成が研究されているように、その蛋白合成方法を利用して、食用蛋白を安価に大量合成できたら素晴らしい。
② 一方の精神活動は、神経細胞における情報処理であることをご教示いただいた。すると処理回路は物理的だろうから、肉体の演算素子としての働きが完全に解明されるのが待ち遠しい。ヒトの精神活動の元となる処理回路の仕組みが解明され、事故や病気で精神活動が障害されても、再度、そのヒトの精神活動が復旧できるようになれば素晴らしい。

3. 仲間との交流
そして今年の飲み会写真をご参照いただいてお分かりの通り、一番楽しいひと時は、卒業生との恒例の飲み会である。私の近況は、「日常業務の基礎」を与えてくださったことを感謝しつつ、「仲間との飲み会」を励みに、「未来医学の進展」を楽しく探求している日々である。